2012年3月19日版 佐々木俊尚さんのメルマガを読んで。




まえにも書いたが、
今回も佐々木俊尚さんのメルマガ感想。
↓以前書いたのはこれ。
インタレストグラフが導く未来 – たろすけの寝言的なブログ

お題は
スマートテレビってそもそも何だろう(中編)
~テレビの「ハードとソフトの融合」の意味をきちんと押さえる

ですが、正直自分はスマートテレビには今のところそこまで思い入れはなく、
ただただ読み進めていた。

んが、読んでいるうちに必ずしもスマートテレビの話題ではないことに気付く。

クラウドとマルチデバイス、そしてプラットフォームのお話。

印象に残った部分を引用させていただきます。

今のところiPhoneやAndroidのアプリの多くは、OS上で動くアプリです。
こうしたOS上で動くアプリを「ネイティブアプリ」というわけです。
しかし最近の潮流は、ネイティブアプリからクラウドへと進んでいます。
つまりインターネット上に存在するクラウドの上でアプリを動作させ、
それを手もとにあるさまざまな機器、つまりマルチデバイスによって閲覧するという方向へ進んでいくのです。

これはもう、未来の話でもなく、現在進行形の話。
思えば、PCも家庭用・仕事用(2台)、ガジェットもスマホにタブレット。自分の身の周りもだいぶマルチになってきている。自分が使用する全てのデバイスで同じことが出来るってのは、いやはや便利だ。

Kindleがこのような仕組みになっているのは、
アマゾンがKindleリーダーという機器を販売して儲けるのではなく、
クラウドに置かれた電子書籍のコンテンツを販売して儲けるということにビジネスの主眼を置いているからです。
(中略)
一方、アップルはアップストアなどでのコンテンツ販売よりも、
iPadやiPhone、マックなどの機器販売が中心です。
試みにちょっと古い数字ですが、昨年Q1の数字を見てみましょう。
アップルの売上高は約247億ドル。
このうちiPhoneの売上げが123億ドルで約5割。
Macは50億ドルで全体の2割。
iPadが28億ドルで1割。
そしてiTunesは16億ドルで、全体の6%ほどでしかありません。
要するにアップルは徹頭徹尾ハードウェアメーカーなのです。

アマゾンとアップルの戦略の違いを改めて。
アマゾンは様々なデバイスでコンテンツを売る仕組みを作り、
アップルは圧倒的に魅力的なデバイスで垂直統合を図った。
どちらも今は世界の中心になるような超メジャー企業だけれども、
このポジションになるまでにはさまざまな戦略を打ってきたはず。
戦略なくして繁栄なし。
日本企業も是非にアマゾンやアップルの戦略を研究してほしい。
でも、このアップルの作戦はいずれ壁にぶち当たるんじゃないだろうか…?(大きなお世話か)

ウェブブラウザはこれまでのように単にウェブサイトを表示する「画面」ではなく、
クラウドアプリが動作する基盤、つまり「場」のようなものに進化するということなのです。
(中略)
これまではOSが「場」だったのが、ブラウザそのものが「場」になっていくわけです。
こういう未来はもう何年も前から予測されていましたが、HTML5によってこれがようやく現実のものとなってきたのです。

これも現在進行形の未来だが、WEBの凄まじい進化のスピードにインフラ系がついてこれていないと感じる。
ケータイにしろwifiにしろ、「圏外」とか言っている場合じゃない。

かつてソニーは、「ハードとソフトの融合」を提唱しました。
この理念に基づいて映画会社やレコード会社を積極的に買収したのです。
しかしソニーの最大の勘違い(と後付けで批判するのはちょっと言い過ぎかもしれませんが)は、
この「ソフト」を映画や音楽などのコンテンツだと勘違いしたことでしょう。

本当に必要な「ソフト」とはコンテンツではなく、
ハードとコンテンツの「間」にはさまっているKindleStoreやiTunesのような配信プラットフォームであるのは間違いありません。
それは私が先週から縷々説明してきたとおりです。

意味的には異論の余地なし。完全納得なんだが、
今更な疑問が一つ。
プラットフォームという言葉って定義づけられている?
一般的には、
コンピュータやシステムの基礎部分となるもの。通常、ハードウェアおよび(または)オペレーティングシステムを指す。
といわれるが、これって結構狭義の意味のプラットフォームな気がしてならない。
情報産業においては、”人と情報が行き交う場”のような使われ方をすることが多く、
情報インフラと言い合えられるかもしれない。
ビジネスとして、、というか趣味研究として
「プラットフォームとはなんぞや?」を極めたら面白いかもしれない。

ではこの配信プラットフォームで最も重要な要素は何でしょうか。それはインタフェイスです。
(中略)
ユーザー目線で使いやすいインタフェイスを追及する。
なめらかにハードとソフトが連携している。
ガチガチのDRM(著作権管理)で固めてかえって使いづらいしまうのではなく、DRMを少しゆるめて使いやすさを優先する。
そういうアプローチが、この「ハードとソフトの間」をうまく動かす真髄なのです。
そして残念なことに、いまの日本は家電メーカーにしろ、コンテンツ側の出版社や放送局にしろ、
メディアに関わるプレイヤーがこの「間」を作るのが決定的に下手といわざるをえません。
日本のテレビ受像機は液晶画面は素晴らしく美しく、外観のデザインも良いのに、
いざ操作しようとしてみると恐ろしく使いづらいのです。
メニュー構造がどうなっているのかさっぱりわからず、
目的のメニューにまで行き着けないことが少なくありません。
またコンテンツ側は著作権管理に気を取られすぎていて、
ユーザーの使いやすさまで目を配ることができていません。

と。
この「ソフトとハードの間」のギャップというのは様々な場所で実感できるんじゃないだろうか?
こと電子書籍の世界においては最近如実に実感する。
著者、出版社、ストア、ハード 様々なプレイヤーいて切磋琢磨している分にはいいが、
各々が各自の既得権益を保持しようと、わけのわからんトラップを仕掛けるがゆえに
トータルで見ると激しく使いづらいものになっている。本末転倒もいいとこだ。
この各プレイヤーの間に入る挟まれ役がどうしても必要で、
それがディストリビューターであり、プラットフォーマーといえる。
このポジションを掴みさえすれば、第2のアマゾンにもなれるんだろうな。

情報を扱う仕事において、その基盤(インフラ)を作り、
ギャップを埋め、アンビエントに情報を得ることが出来る
世界を作るというのは究極の目標なんだろ思う。
そして、世界が求めているのも、
背伸びせずにこういう情報を手軽に取れる世界。
情報は適切なタイミングで適切な量が
適切な人に届かなければ、存在しないと同じ。

価値ある情報を鮮度を保って価値のあるままに
届けられる。そんな世界を作りたい。

というわけで佐々木さんの新書をとっとと読まなきゃ。

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