TEDオススメ:食べることから始まる死への悪循環。家庭に料理を取り戻せ。





 

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http://youtu.be/jIwrV5e6fMY

↑日本語字幕ナシはこちら

ジェイミーオリバー TED prize wish: 子供たちに食の教育を | Video on TED.com
↑日本語字幕はこちら。

ジェイミー・オリバーさん。
イギリス生まれの料理人。
まぁ、日本でいえば川越シェフ的な感じなんだろうか?
こんな本も出している。

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ジェイミー・オリヴァーの彼と食べようラブラブごはん
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なんていう先入観は無にこのTEDでのプレゼンを是非に見てもらいたい。
彼には社会問題に対する危機感と当事者意識があり、
分析力と行動力があり、何よりも、この状況を変えたいという強い信念がある。

アメリカの食文化に関しての強いメッセージを発するだけではなく、
その解決法まで提示している。

アメリカの食文化と聞くと、正直あまりいいイメージは無い。
ファーストフード大国、過剰な食品添加物、
経済競争にさらされた生産者達。

きっと、このイメージは実態とあながち外れてはいないんだと思う。
彼はこの状況に警鐘を鳴らしている。

現代アメリカの”普通の”食事により
子世代の寿命が10年近く縮まっている。

もちろん、大昔からそんな危険な食生活だったわけではない。
いつからか、学校や家庭、企業から、正しい食文化を継承するということがなくなってしまった。
その結果、現代アメリカ人は料理ができないどころか、
野菜をみて、それがなんなのか答えられない。(ナスを見て梨と答える)

それだけではない。
食品メーカー・流通関連企業が効率と利益を追求するあまり、
食品に様々な有害物質を添加し、正しい食品が流通しなくなっている。

など、彼は現状の食文化に対する様々な問題点を提示している。
人の健康や、生死にかかわる重要な問題だらけだ。
しかし、決して悲観的な訳ではない。
なぜなら、解決策が明確だから。

一人一人が今の状況を正しく理解し、
教育の現場(子供のころ)から正しく食の知識を身に付け、
政府や企業が少しずつでも状況を理解すれば、
10年後には正常な食文化を取り戻すことが出来る。

そしてそれを、アメリカ という大国が実践することで
世界中の同様な問題を抱える国々がつ追随し、
世界が変わっていく。

その第一歩を、料理人であるジェイミー・オリバーさんが仕掛けようとしている。
強い信念がなければできない。
そんな彼の態度・行動に強く心を打たれた。

最後に、彼が語った一文を掲載したい。
「僕の願いは、全ての子供にちゃんとした
食の教育をし、家庭を再び料理に目覚めさせ
肥満と戦うように力づける 支援をお願いしたいのです。」

料理人ということもあり、様々なレシピ本も出している。この辺は流石です。

いろいろな本があるが、
彼の主張の本質は、↓こういうことなんだろう。

ジェイミー・オリヴァーの親子で作ろう わくわくごはん
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TEDオススメ:医師が語る、ミスを受け入れるシステムの必要性




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ブライアン・ゴールドマン: 医師も失敗する。そのことを語ってもよいだろうか? | Video on TED.com

TEDにはさまざまな職業の人が登壇する。
ブライアン・ゴールドマンさん。
この方はお医者さん。

ご自身の失敗の経験から、医療の世界の不健全なシステムに警鐘を鳴らす。

全般的に、医療の世界の話ではあるが、
他の職業世界にも通じるものがあるので、
一般的なビジネスマンモデルに解釈してレビューを書いてみる。

「健全な恥の感覚」が否定される世界がある。
健全は恥の感覚とは、
反省のあまり、こんな失敗は二度としないと誓うようなもの。
こういう健全な恥の感覚からは教訓を得ることが出来る。

しかし、不健全な恥の感覚は、人を精神的に追い込む。
「君がしたことが悪いんじゃない。君が最悪なんだ」という心の声が自分を苛む。

時とともに最悪の感情は和らぎ、自分自身と約束する。
「自分自身がもっと努力をして完璧にする。もう決して過ちは犯さない」と。

しかしまた失敗はする。
Do you remember?
同僚や他人からこんな言葉をかけられる。
どんな気分だろうか。

失敗が完全に否定される世界が存在する。
医療、防災、インフラなどがそんな世界だろう。

確かにミスはないほうがいい。
しかしここで問題なのは、失敗をしたことそのものではない。
孤独で恥ずかしくて支援もない。そんな状況自体が問題。
何か大きなミスをしたとき、
そこから得られる教訓や経験を伝えるための手段が必要なのだ。

医者に限らず、こういう状況はありうる。
ただ、医者の場合はミスが人の生命にかかわることもあるが、
一般人の仕事においては、ミスが命まで奪うことはそうそうない。
だからと言って、ミスを隠ぺいしたり、自分一人で押しつぶすことが
はたして健全なシステムだろうか?

日本においてもゼロリスクという幻想がはびこっている。
この幻想ものとでは、
ミスを犯す人間や仕組み自体を排除する。後には安全な人だけが残るというシステムを作る。
という手法が往々にしてとられることが多い。
これでいいのか?
ゴールドマンさんはこのやり方に対して二つの問題点を提示している。

問題1;ミスがないなんて状況はあり得ない。常にどこかでミスは起こっている。
問題2;日々進歩する新しい技術・新説に全員が追いつけているわけではない。

結果、ゼロリスク幻想のものとで構築されたシステムを遂行しようとすると、
その世界から人はいなくなる。誰もいなくなる。

こんな世界では、自分のミスを人に話したくはなくなる。排除される可能性があるからだ。
しかし、本当は語りたいし、聞いてほしい。
それができる環境が必要で、さらには文化を改める必要すらある。

医師だろうがビジネスマンだろうが、
その世界に生きるすべての人を再定義する必要があるのではないだろうか。
これまでの常識・慣例・タブーを必要に応じて打ち破り、
より良い社会・システムを構築する必要性に気づいた人が
やり方を考え、実行する。
こんな当たり前のことができるように自分を再定義する、

もちろん、ミスを誇る必要はないが、
ミスを自ら開示し、そこから得られる経験や教訓を
他の人にも教える。
他の人が自分の失敗を話すときには励ます。
誠実な支援の想いがあれば誰にとってももメリットがある。

人間がやることにミスはあると認め、
それを受け入れることでシステムは進化し、
仕組みが出来上がっていく。
間違いに気づきやすいシステムへ変遷していく。

仕事でミスをしたとき、人間関係でミスをしたとき、
人は大きな後悔を感じるが、
時間とともに前向きになれていく。
ミスを忘れるというわけではないが、
その事実を自分の中で上手く消化していくのだろう。

このプレゼンを見ていて思った。
TEDに出てくる人の意見には共通点が多い。
たとえば、今回のゴールドマンさんの話と、
こないだエントリで書いた、

TEDオススメ:「後悔」に関する名プレゼン。後悔から得られる人生最大の気づきとは。

キャスリン・シュルツさんの「後悔を後悔しない」というプレゼンは
状況や主題はもちろん異なるが、
結論に近づくにつれ、内容がリンクしてくることがある。
TEDを見続けることのメリットはこんなこともあるのかもしれない。


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TEDオススメ:本物のクリエイターがおしえてくれた。新聞の未来とデザインの役割




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ジャチェック・ウツコは問う「デザインは新聞を救えるか?」 | Video on TED.com
ジャチェック・ウツコは問う「デザインは新聞を救えるか?」

デザイン。その本質とはなんだろう?
きれいなモノを作ること?
芸術的なアウトプットを出すこと?
ブランドメッセージを伝えること?

個人的にはどれも違うと思っている。

デザイナーという職業の人とよく喧嘩をする。
「あなたがやっていることの意味は何ですか?」
「何のためにそれをやるんですか?」
もっと柔らかくいうけど、大体こういうことをいって
相手を怒らせる。

仕事をするうえで関係者とうまい人間関係を構築することは
とても重要なことだが、
その仕事の意味を見いだせないまま進行だけするのは
嫌いだし、ナンセンスだと思っている。

ジャチェック・ウツコさんと仕事をしても、
きっと喧嘩はするだろう。
でも、その喧嘩は苦々しいものではなく、
とても建設的で、清々しいものかもしれない。

彼はアートディレクターとして
そのプロダクトの本来的な存在意義を
明らかにしたうえで、物事を進めようとする。
Whyから始まり、Howを経て、Whatを導き出す。
このプロセスは僕がTEDで一番好きなプレゼン、
サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか | Video on TED.com
でも触れられている。
(このプレゼンに関しては、TEDおススメ:最も心を動かされたプレゼンにも書いた)

なぜそれをやるのか?
どのようにやるのか?
結果、何が生まれるのか?
という順序で物事を考え、
数字的な利益は結果でしかない。

ウツコさんもきっと、サイモンシネックさんと同じ思考回路で
物事を進めているんだろう。

日本では、プロジェクトマネージャー系のビジネス書にウツコさんが登場している。

プロジェクトを変える12の知恵
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本職はデザイナーでありながらも、
彼の物事を進めるプロセスというのは
確かにプロマネに求められることかもしれない。

デザインやアートディレクションに関わる仕事
以外の方も、一読する価値あり。

これを読んでから、サイモンシネックの

WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う
サイモン・シネック
日本経済新聞出版社
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を読めば、腹落ち具合はより深まるんだろう。

こういうイノベーティブな考え方にたくさん触れられるのが
TEDの一番の魅力で、
たくさんのTEDを見続けることで、
単に考えに触れるだけではなく、
徐々に実践する習慣を身に付けたいもんです。


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TEDオススメ:アイデアが生まれる。神が降りてくる的な瞬間。




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ありますよね。
何かが降臨する瞬間。

Elizabeth Gilbert on nurturing creativity | Video on TED.com
エリザベス・ギルバート “創造性をはぐくむには”

アイデア
想像力

笑いの神
などなど。

この現象をエリザベス・ギルバートさん
(これ書いた人。↓)

食べて、祈って、恋をして 女が直面するあらゆること探究の書
エリザベス ギルバート
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という作家が合理的に(?)説明してくれました。
なんとなく納得できるような、できないような・・。

そもそも、このプレゼンで彼女が問題提起したのは、
芸術性は必ず最終的に苦痛をもたらす。
ということ。

つまり、
クリエイター、アーティスト、作家もそうですが、
創作活動に携わる人々(総称して芸術家)は
作品を創り出すというプレッシャー、
そして、一度世に認められるような作品を出してしまった後のプレッシャー、
芸術家は常にそのような社会的なプレッシャーに押しつぶされそうになっていて、
精神的にも肉体的にも苦痛を感じている。
ということが当たり前にとらわれてしまっている思想に対して、問題を提起している。

彼女がこの考えへの対抗として論じているのは、
芸術作品は天才的な才能を持った個人が創り出しているのはなく、
一生懸命に創作しようとしている個人のもとに、精霊(Genius)が寄ってきて、
芸術家と精霊の共同作業で創り出される。

というもの。

正直、TEDのプレゼンでなかったら、一蹴してしまいそうな結論。

でも、わからんでもない。
僕は芸術家でもクリエイターでもないが、
それでも創造力が必要な仕事はしている。

なんてことない瞬間(多くの場合は、咄嗟に対応できない瞬間)に
アイデアが突然湧いてくる なんていう経験はいくらでもある。

それが自分の才能なんだと結論付けてしまった瞬間に、
そこには自惚れが生まれ、同時に次回に向けての
プレッシャーにぶち当たることにある。

では、突然のアイデアが、気まぐれな精霊のおかげだとしたら?
自分が出した結果に対して謙虚になることができ、
そして、精霊がいるときといない時でアウトプットが異なるのは当然と
思ってしまえば、次回へのプレッシャーは少なくなる。

彼女の論に科学的な根拠なんてないけれど、
でも新しいアイデアが欲しい時って、
トイレ行っている時や、帰りの電車の中とか、
仕事から一歩離れたときが多い。
そう考えると、謙虚でプレッシャーが少ない心理状況でいたほうが
創造的なアイデアが出るというのは、なんとなく納得できてしまう。

TEDの中にもこういう不思議なプレゼンがあることにも驚いたが、
それ以上に、この不思議なプレゼンに妙に納得させられてしまった自分にも驚いた。


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TEDオススメ:コミュニティーとリーダーシップで世界を変えることが出来る




セス・ゴーディン:我々がリードする部族 | Video on TED.com

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きょうも恒例のTED散策。
懐かしい名前を見つけた。
セス・ゴーディン

かつて就活をしていた頃、
マーケティングという光を帯びたようなカタカナ語にあこがれ、
ONE to ONEマーケティング データベースマーケティングなど、
当時は先端(?)を走っていたマーケティング手法の本を読み漁った。
その時に出会った本のうちの1さつが、
セス ゴーディンさんの「パーミッションマーケティング」という本。

パーミションマーケティング―ブランドからパーミションへ
セス ゴーディン
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もうかれこれ10年以上前に読んだ本なので、詳細までは覚えていないので、
解説はamazonさんに譲るとして、、
今思い返せば、彼が提唱したパーミッションマーケティングという理論は
すでに当たり前のことになっている。
当たり前だからこそ、その真髄を把握するために再度読んでみようかと思った。

さて、この恐るべき先見性を持ったセスゴーディンさんのTEDプレゼン。
セス・ゴーディン:我々がリードする部族 | Video on TED.com
これも非常に見ごたえのある内容だった。
このプレゼンが公開されたのは2009年2月。
今から3年前の話。

マーケティングそのもの話というよりは
「部族」と「リーダーシップ」の話だった。

どういうことか。

人が仕事・生活をするうえで無意識にしていること。
それは、
あらゆるものを変えようとしている
ということ。

そこには
アイデアを創り出すアイデア
アイデアを広めるアイデア

が必要である。

このアイデアが最大化するとき(変化を起こすとき)に必要なのは
金でもシステムを動かす権力でもなくリーダーシップだ

従来の「マスマーケティング」は「平均的なアイデア」を必要とするのに対し、
「部族」*1のアイデアは人々をリードしてアイデアと結びつける。
この部族がたくさんの人間を統一行動させて世界を変え、政治を変える。
部族が部族をまとめあげ、アイデアを広めると、
最初と比べてはるかに大きい集団となり、それは運動(ムーブメント)になる。

「部族」のアイデアを実現するためには
本当の信奉者を見つけることが必要であり、

  • 物語を伝え
  • 部族をつなげ
  • ムーブメントをリードし
  • 変化を作る

それが円環状に繰り返されていく。

世の中にイノベーションを起こしている
リーダーに共通していることは

    1. 現状に挑戦していること
    2. 文化を創り出すこと
    3. コミットすること

 

そして、部族のリーダーは皆カリスマ性を持っている。
しかし、リーダーになるのにカリスマ性は必要ない
リーダーになればカリスマ性ができるのだ。

と、やや引用気味の紹介になってしまったが、
このプレゼンを見ながらその言葉を書き留めずにはいられなかった。

以下私見ですが、
「部族」(コミュニティ)が存在するだけではだめで、

  • それを作り上げるひと、
  • 場の使い方を説明する人、
  • 場をリードする人

がたった数人いればいい。
それだけで世の中の様々なことに変化をもたらすことが出来る。
そしてその先導部分こそが変化の生まれる場所となる。

このプレゼン、まだ1回しか見ていないが、
見れば見ただけ新しい発見がある気がする。
彼がこのプレゼンで伝えようとしていることは、
単なるリーダーシップ論やコミュニティー論にはとどまらず、
世の中の仕組みや仕事への向き合い方、組織の使い方など
様々なことに応用できる。

とにもかくにも、一度見てもらいたい。
その際に、音を聞くだけではなく、必ず映像とともに見ることをお勧めする。
プレゼンの際にスクリーンに映し出されている
イメージ写真の使い方が絶妙に上手い。(これで聴衆の笑いをとり、場を温めているのがわかる)

ちなみにこの方、結構すごい人で、
Yahooの元副社長にして、今ではおなじみのバイラルマーケティングという手法を提唱した人。
今ではあたり間になっているが、15年以上前からマーケティングとテクノロジー(システム)の融合を唱えた。
マーケティングだけではなく、
キャリア・仕事術などに関しても著書があり、(たとえばこんな↓)

「新しい働き方」ができる人の時代
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「見えてる人」になるたった1つの法則
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様々な分野で多大な影響力を持つ方らしい。

あのとき、パーミッションマーケティングという本に出会っていなければ、
今の自分の仕事は違うものになっていたかもしれないし、
このブログを書くこともなかっただろう。

TEDを通じて素晴らしい再会をすることが出来た。

*1:彼が言う「部族」とは、コミュニティと翻訳しても通じる。というか、今っぽい。


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